人は人の話を聴いていない

今日から梅雨入りしました。

梅雨入り宣言後、雨は降っていましたが青空が広がっている今日この頃です。

 

さて、今私は文字おこしにハマっています。

 

文字おこしとは、動画やラジオなど、誰かが話をしているのを文字に起こす。

仕事で言うならテープライターというのでしょうか。

 

この作業、ユーチューブ動画作成の時に字幕つけるのと同じですが、文字おこしの場合はまた少し質が違います。

 

ユーチューブ動画で撮影した後の文字おこしは話のタイミングで挿入する作業が加わるので作業的には動画編集作業の方が大変ですが、それに話言葉なので楽です。

しかし、専門的な分野で字幕のない動画を文字に起こす作業は「聴きとる力」がなければできません。

 

案外、話を聴いているようで聴いていないんですよね。

 

そして、これをする事で気づいた事は、読むのとは違い、パソコンで入力するという事で一度聞いたものをアウトプットするという行動で自然と話の内容が頭の中に入るという事です。

 

ここで、気を付けなければならないのですが、この頭の中に入るということは「知識」として入っていくのは、これはNGです。

 

クリアな状態で淡々と作業をする事で、体に起こる反応がどうだったかを観察しなければなりません。(どういう状態なのか)

 

そして、もう一つ気づいた事があります、30分の動画の文字おこし中、最初は意識して集中して聞きながら、ワードに書き写していましたが、だんだんと集中すら感じさせない集中力で聞いて書くを繰り返していました。

 

その時の脳内は色で例えるなら真っ白な状態。

 

脳の中に言葉も浮かばなければ、自分の中での会話もない状態です。

書き終わった時間は8時間ぐらい経っていました。

でもその時間も感じないぐらい、集中していたと思います。

 

作業している時は疲れすらなく、動画で話している内容もクリアに聞こえました。

この感覚をもっと磨きたいので、体が慣れる寸前までこの作業をやってみようと思います。

 

話を聴く作業というのは普段の会話で皆しているのですが、その話は本当は話相手からしてみたら、本当に伝わっているのかはわかりません。

殆どと言っていいほど伝わっていないはずです。

 

例えば、「お花畑があって、そこで写真を撮ったのよ」という会話の中にどれだけ自分と話相手が想像している内容が違うと思いますか?

 

相手の言う、お花畑と自分が聞いた時のお花畑の景色は色も風景も全然違うはずです。

しかもそこで写真を撮った。写真を撮るときの状況もカメラも服装スタイルもイメージは人によって様々。

 

たったの一文でこれだけ他人との誤差があるのだから、人には自分が思うようなイメージや内容なんて伝わっていないのです。

 

一旦、相手の話は、耳でとらえ自分の中にあるフィルターを通り(過去の記憶や情報)その自分のフィルターを通して出されているイメージを脳内で描くので、話相手が伝えたい事はほとんど伝わっていません。

 

どうとらえるかは人それぞれなのです。

 

だから色んな意見や考えがあって当然ということです。

 

人の話を聴くというのはとても興味深いです。どれだけクリアに聞く事が出来るか、自分のフィルターを通さずに聞く訓練はやっていて面白いです。